2012年第1回定例会

会期 228日から329

以下の議事録は正式な議事録ではありません
**正式な議事録につきましては大分県議会ホームページをご覧ください**



日本共産党大分県議団

312日 一般質問
1 大分県内の雇用の安定について
2 社会保障と税の一体改革について
 (1)消費税増税について
 (2)社会保障について
 (3)日本共産党の提言について(財源論と社会保障充実問題)
3 TPP問題について
4 県民の安心・安全について
 (1)原発再稼働問題について
 (2)地域防災計画について
5 米海兵隊による日出生台演習の拡大と県道走行について
6 地域主権改革関連について
7 国家公務員の給与削減について

1 大分県内の雇用の安定について
堤県議 
 これまで各種補助金をばらまきながら大企業誘致を推進してきたが、大分キヤノン等による大量の派遣切りに引き続き、昨年には東芝大分工場の縮小に伴う500人もの配置転換、今年の日本テキサス・インスツルメンツ日出工場の閉鎖に伴う515人もの労働者の解雇問題等が起きている。このような大企業の社会的責任を無視した身勝手なやり方は許せない。日本共産党は、雇用を守るため、先日、日本テキサス・インスツルメンツ日出工場の工場長や日出町役場、大分労働局や県の商工労働部にも要請を行った。日出工場に勤務する労働者は「今年の7月までに工場と労働者込みの譲渡ができるかどうか結果が出るが、できなければ40歳台の自分にとって定年まであと十数年ある。退職金をもらっても再就職は難しい。何とかしてほしい。」という声が寄せられている。また東芝北九州工場では、豊前工場や石川県、兵庫県への配置転換が行われようとしている。大分工場でも県外への配置転換や解雇になれば、家族や地域に与える影響は甚大です。県として雇用と地域経済を守るために、知事自ら誘致の時のような熱心さで日本テキサス・インスツルメンツや東芝の本社へ出向き、一方的な工場の縮小や閉鎖を中止し、労働者の安定した雇用の継続を求めるべきではないか。
知事
平成15年以降に進出した企業に対する補助金は約72億円となっている。これまで186件の企業立地により、約6800億円の設備投資と14,200人の雇用に結びつき、また、進出企業からは県税だけでも約208億円の収入があったことを申し上げておきます。テキサス・インスツルメンツ日出工場の閉鎖発表については、私から和田社長に対し「工場の存続、県・日出町との連携」を求めております。和田社長からは、「雇用を第一に考え、6か月を目途に譲渡先を探したい」と話がありました。重大な関心を持って企業の取組を注視していきたいと考えています。一方直ちに県と日出町との連絡会議を開催し、情報共有を図るとともに、日出町、別府市において、相談窓口が設置された所です。また、東芝大分工場については、北九州工場の再編に伴い、平成21年以降約700人が大分に移動して来ましたが、厳しい経営環境の下、東芝全体での再配置の一環として約500人の配置転換を進めていると聞いています。半導体産業は、国際競争が激化し、世界経済の混迷や円高、電力供給の制約等により、国内での事業再編や工場の統廃合を余儀なくされています。県としては、企業とコミュニケーションをとって、雇用への影響についても早めにこれを把握し必要な対策を適切に講じてまいります。他方、このような国内でのものづくりを巡る厳しい環境の中で、大分県をものづくりの拠点として企業に選択してもらえるよう、県としてもしっかり取り組む事が必要です。そのため、日頃から企業が抱える課題を把握し、企業に競争力を高めるための対応を促すこと、産学官や地場企業との連携に対する支援等、産業の底力を高める取組が重要だと考えています。産業集積に磨きをかけるという点で、半導体分野では、地場企業が進出企業と連携して技術を磨き、経営力を高め、ビジネスチャンスの拡大に取組んでいます。この結果、半導体製造の後工程分野で地場企業が国内トップクラスに成長しています。今後は、世界市場で存在感を増すアジア地域での事業拡大に向け、韓国や台湾とのビジネス交流に積極的に取組みます。また、半導体で培われた技術や人材を活用しエネルギー分野や医療機器産業への参入を目指す県内企業の動きも活発化していることから、県としてもこれをしっかり支援していきます。進出企業と地場企業が共生発展する産業集積の進化を図るとともに、引き続き企業誘致を積極的に進め、県内の産業活力の創造と雇用の場の確保に全力で取り組んで参ります。
堤県議
テキサス・インスツルメンツ日出工場は今年譲渡先を決めるという事だが、同じ条件で雇用が守られるとは限らない。テキサス・インスツルメンツ日出工場に勤めている方々は、自負を持って仕事される方が多い。そういう技術をもった方々を安定した雇用確保するために県としても要請すべきではないか。
知事
テキサス・インスツルメンツ日本の社長に会った時にも、立派な従業員が立派な生産活動をしている事が強みだと思っている。そういう方々がいる工場だから、そこをセールスポイントにして譲渡先を探している と言っていました。県としても従業員を含めた譲渡先が見つかればそれにこしたことはない。それに伴う条件整備は、大企業優先の補助金と言われようが、しっかりと応援をしていきたいと思っている。
堤県議
テキサス・インスツルメンツも東芝も内部留保を持っている。本来こういう時に内部留保を使うべきである。そういう立場で県としても工場の縮小や閉鎖はやめるよう県としても言うべきである。日本共産党は企業立地そのものに反対しているわけではない。その為の補助金をやめるべきと言っている。企業は需用があるかどうかで来るのであって、補助金があるというのは企業にとって順位は高くないとアンケートにでている。補助金をなくしても企業立地は可能だという対場で我々は臨んでいく。内部留保を使って工場閉鎖をやめるよう知事としてそういう立場に立つべき。
知事
企業誘致というのは、国際社会、地域間との競争がある。そういう中で、良い条件を提示しながら大分県に立地を促すというものです。企業誘致をすれば、設備投資や雇用の機会の相当増えてくる。県税収入ですら、補助金を相当上回るのが入ってくる。企業誘致はおかしくないが、補助金はおかしいという話には同調できない。内部留保については、取り崩して企業が存続でき、工場が維持できるというのであればそうしてほしい。産業構造の大きなうねりの中で、どうやって生き残っていくかという大きな問題である。内部留保を取り崩して当面の危機をしのぐという問題ではない。そこの所が企業の悩みでもあり、それをまいた我々の悩みでもある。そこの所をご理解頂きたい。

2 社会保障と税の一体改革について
 (1)消費税増税について
堤県議
政府は「社会保障・税の一体改革」の大綱を決定しましたが、これは消費税増税と一体で社会保障分野を改悪するものに他ならない。総務省実施の全国消費実態調査における大分県の実態は、2009年度では、10年前に比べ年間収入が97万円減少し約659万円に、可処分所得は78万円減少し442万円、消費支出も29万円減少し373万円と、いずれも大きく減少している。このような中、さらに消費税が10%へ増税されれば、県民の生活そのものが破壊されてしまいます。わが党が「総務省の地方税に関する参考係数資料」をもとにした試算では、増税の影響額は、大分県で1,207億円にも上り、住民税負担よりはるかに上回ります。先日私のところに、「今でも年金が下げられ、月5万円で生活している。買い物にも、足が痛いけど医者にも行けない。その上消費税が10%なんてとんでもない。」と怒りの声。さらに中小業者から「今でも消費税はお客からもらえず身銭を切って出しているのに、倍になれば商売を続けられない。」という悲痛の声が上がっている。 県内の中小企業家同友会は消費税増税に反対する決議を挙げ、他の業界団体でも増税反対の声を上げています。県民生活を守るためにも消費税増税中止を政府に求めるべきではないか。
知事
我が国の社会保障制度は、国民皆保険、皆年金という基本に立って整備されています。先進諸国に比べて遜色ない制度となってきているが、この間、少子高齢化の進展、雇用形態の多様化、家族形態・地域社会の変化などが生じてきており、新たな対応が求められています。今後も高齢者数は増加し続け、平成32年には高齢化率が30%近くに達すると見込まれていますが、国の来年度予算案を見ると、社会保障関係費が一般歳出の5割以上を占める一方で、90兆円の歳入のうち44兆円を国債で賄い、そのうち38兆円は赤字国債という状況です。今回の社会保障と税の一体改革は、こうした状況を踏まえ、国民が安心して生活が出来るよう、社会保障の機能強化とともに、持続可能性の確保を図ることにより、全世代を通じた国民生活の安心を確保する社会保障制度の構築を目指すものと考えている。その財源がなぜ消費税なのかということについて、一つは、消費税は広く国民で負担するものであることから、皆で社会保障を支えるという理念に適合しているということ。二つ目に、消費税収は、経済の動向や人口構成の変化に左右されにくいことから、社会保障の財源に適しているということだと思います。そういう所から消費税に着目したのではないかと思います。一体改革では、引き上げ分のうち一定部分が地方の財源とされましたが、地方自治体は、子育て、医療、介護などの住民に身近な社会保障サービスを提供していることから、その財源確保が不可欠です。一定割合は地方に配分されるものと考えています。なお、消費税については、その逆進性が指摘されていますが、低所得者への配慮として、給付付き税額控除の導入や65歳以上の介護保険料の軽減など、きめ細やかな対策を講ずるとされています。また、所得税についても、特に高い所得階層に一定の負担増を求める事が検討されており、これらにより税制全体としての再分配機能の回復を図るとされています。とはいえ、「社会保障・税の一体改革大綱」を見ると、社会保障制度の将来像が明らかにされているとは言えず、また、財源についてもこれで全体を賄えるのか、歳出の見直しをどのように行うのかなど、改革の全体像・将来像が見えにくいことから、今後、全体像、歳入歳出両面の姿もできるだけ示してもらいながら、広く国民的な議論が必要と考えています。大分県、「子育て満足度日本一」を目指すとともに、高齢者の元気づくりや障害者の自立支援に力を入れ、だれもが安心して心豊かに暮らせる地域づくりを進めており、今後とも安定した財源の確保が重要と考えています。
堤県議
消費税の増税は社会保障が50%占めている。つまり税収が減ってきているという事が大きな原因でもある。安定的な社会保障の財源とよく言うが、消費税ができて23年間国庫に入ってきたのが238兆円ある。法人3税の減収が223兆円消えている。消費税分がイコール法人税の減収また景気後退の税収減によって消えて行っている。法人税を元の水準に引き上げていき、歳入を確保していくという立場は絶対に必要である。大分県民生活としても消費税と社会保険料の値上げで約20兆円の全国的には負担増になる。一世帯225,000円の負担増になる。年金だけで生活されている方、低所得者の方 給付付きの減税があったとしても生活そのものが出来なくなる。こういう所に知事として心を寄せていくという立場が必要であり、そういう立場からの増税中止を明確にするべき。
知事
県政を推進するにあたりまして、誰もが安心して心豊かに暮らすことができる大分県を作っていく事が大事だと考えています。低所得層の皆さん方が消費税よって生活そのものが苦しくなると心配していると言う事は、しっかりと受け止めていかなければならない。そういう意味で給付付きの税額控除の導入だとか、介護保険料の軽減だとか色々議論されていると思う。直接税の方で見ると言うご提案でありましたが、激しい国際競争に中で、法人税が国際的に厳しいとその為に内部留保や研究開発の方に資金が回せない。そこで日本の経済的活力が落ちているという課題も上げられている。社会保障と税の一体改革でそのあたりで全体としてどういう給付が良いのか、財源構造が良いのか国民的議論していくのが大事だと考えている。
堤県議
1997年の消費税5%への増税で9兆円の負担増になり、景気がやや上向きかけていたのが、下降していった。県経済の影響はどうあると認識しているのか。
知事
先例を学びながらいかなければならないと考えている。経済活動が活発化している時期であればある程度の段階を踏んだ消費税の引き上げは社会が対応できることになるし、逆に活動が低迷しているとなるとマイナスの影響が深刻になってくる。どういう時期にどのぐらいの、税制をとるのか、その為にどういう対策を講ずるのか総合的に判断せざるを得ないと考える。
堤県議
消費税の増税きっぱりと中止を求める。

(2)社会保障について
堤県議
 国民健康保険税や介護保険料、後期高齢者医療制度の保険料が相次いで値上げされようとしている。全日本民主医療機関連合会の調査によると、経済的理由で国民健康保険税を払えず無保険者となり、病院に行きたくても行けずに受診の遅れで、全国で67人もの人が死亡していると発表された。今、県が進めようとしている国民健康保険の広域化を行えば、さらに国民健康保険税が値上げされ、差し押さえなど滞納処分の強化や、ますます滞納による受診抑制が生じてしまいます。また介護保険制度も「施設から在宅」への掛け声のもと、厚生労働省は医療と介護の両方を必要とする長期療養患者が入る介護療養病床について、報酬を引き下げ、医師・看護師の少ない老人保健施設などに転換させる姿勢を示している。また老人保健施設についても、ベッド回転率が高いなどの要件を満たす施設への報酬を新設し、その他の施設への報酬を引き下げて入所者追い出しを進める方針を示している。その上、介護保険料も第5期改定で4月より県平均額が月額4,155円から5,400円にも跳ね上がる。また後期高齢者医療制度では、政府は名前だけ変えて制度は基本的に残すような改悪を行い、保険料も県平均2,981円の値上げを行うと決めている。多くの高齢者からは、「今でも国民健康保険税や介護保険料が高くて払えないのに、これ以上あげられたら生活ができない。」「年金も下げられ、近所や身内の葬儀や四十九日にも行くことができない。これ以上あがったらどうやってやり繰りしていけばよいのか。」など悲鳴にも似た声が上がっている。 県として一般財源から各市町村国民健康保険会計への補助を実施するとともに、介護保険財政安定化基金の県・国分を介護保険料の値上げを抑えるために使うべきである。また後期高齢者医療制度は、政府に対し廃止を求め、元の老人保険制度に戻すべきというべきである。これら一連の社会保障の充実こそが県の標榜する安心の大分県づくりになるのではないか。
福祉保健部長
国民健康保険の支援について
県は23年度において、市町村国保に対し、法で定められた財政調整交付金など、93億円余りの支援を行っている。今後とも国保財政が安定的運営されるよう、まずは法定の負担をしっかりと果たしていきたい。
介護保険財政安定化基金の使途について
改正介護保険法により、基金の国・県拠出分はそれぞれの介護保険に関する事業の経費に充てられることとなっている。このため県では、増加する介護給付費の県負担金や高齢者を切れ目なく支える地域包括ケアシステムの構築に必要な費用に充てられる事としている。
後期高齢者医療制度について
国は、社会保障と税の一体改革大綱を基に、関係者の理解を得た上で、今国会に高齢者医療制度改革法案を提出しているが、その財源論が欠如しているなど、多くの問題点があると考えている。健は、国に対して新たな高齢者医療制度について、財源の確保策を明示したうえで、国民の合意の下、分かりやすく持続可能な皆保険制度を構築するよう提言している。
堤県議
国民健康保険は法定で決まっているので出すのは当然に事。それではなく県独自の助成をするべき。また、介護保険料についても月に平均1,245円も上がる。年金だけの人は暮らしていけますか。先日地方議員団として県へ「県の9億円の基金を使って、値上げを抑えるよう」に要請に行きました。しかし今、部長が回答したとおり「給付費の上昇分に充てる」という返事だった。値上げ抑制にこそ使うべきではないか。
福祉保健部長
介護保険の負担軽減に使うべきではないかという事ですが、県拠出の財源は、市町村と違い一般財源であり、法定割合を定め皆で介護保険財政を支えると言う制度の主旨に合わないと考えている。給付費負担軽減への充当は、介護保険関係の事業の充当という県の状況からしますと、法の主旨にもかなっている。より長期的制度全体の視点に立ち、地域包括ケアシステムの推進、給付保険料の上昇抑制につながる取組が必要と考えている。その分にも県の分は使っていきたいと思っている。保険者機能の強化の支援、有料老人ホームの立ち入り調査等市町村ではなかなか難しい事柄に県として積極的に取り組んでいきたい。そういう所にこの費用を使っていきたいと考えている。
堤県議
厚生労働省は財政安定化基金に値上げ抑制に使って良いと通達をだしている。岩手県は県基金分として28億円を、値上げ上昇を抑える為に使おうと、今、議会の中で審議されている。低所得者の方々に対する、県としての責務だと思う。9億円を全額給付の引き上げに使うのではなく、保険料にも使っていくという立場も絶対必要だと思う。これを強く要望する。後期高齢者医療保険料の滞納も増加し、全国1,792人の高齢者が、大分県でも18人が差し押さえされています。年金が年18万未満の方は普通徴収ですから、払えないから滞納している。県の財政調整基金等を県民の命を守ると言う時にこそ使うべきではないか。
福祉保健部長
繰り返しになるが、県としては法定で定められた費用ついて、93億円余りの支援を行っている。こういう形で使わせて頂いて、後を税と社会保障の一体改革の流れを見極めながら、国保の低所得者の方に、どのような支援ができるのか、国制度の状況を見極めながら、まずは93億円余りを使い国保財政が安定的に運営されるように法定の負担をしていきたい。
堤県議
法定の負担は当然の事。そうではなく基金の一部を取り崩して値上げ抑えるという立場に県としてどうして立てないのか、私はこれが大分県の標榜する安心な県づくりに立つと思う。国保も後期高齢者も介護保険も全てあがり、年金は下げられる。こういう所にこそ心を寄せるという立場に立ってもらいたい。
知事
社会保障関係の負担が上がると言う事になるが、これを県でどのくらいカバーできるかというと殆どカバーできないと思う。むしろそれよりも持続可能な制度を早くすり上げてもらい、その為の財源措置もしっかりととってもらうとそこが大事な事だと思っている。
堤県議
社会保障と税の一体改革は消費税増税が前提になっている。当然私は反対である。

(3)日本共産党の提言について(財源論と社会保障充実問題)
 堤県議
日本共産党は2月7日に「消費税大増税ストップ。社会保障充実、財政危機打開の提言」を発表しました。その最大の核心は、財源を確保しながら社会保障を段階的に充実することと、国民の所得を増やす経済の民主的改革を進めるという二つの柱を同時並行で進めるという所にある社会保障の充実は将来の不安を取り除き、国民の懐を暖めます。そして内需主導の経済改革によって、国民の所得が増え、社会保障の財源も豊かになり、財政の建て直しも進みます。この中で、社会保障を良くする「第1段階」として、大きく崩された社会保障を再生させる「社会保障再生計画」を作成し、その実行にただちに着手していく。 そしてその財源は、八ッ場ダム建設の再開等の大型開発や政党助成金等の税金のムダづかい一掃と、高額所得者や大資産家等の富裕層への増税と大企業優遇の不公平税制を見直すことで賄っていく。次の「第2段階」として、最低保障年金制度の創設、医療費の窓口負担の無料化、介護サービス利用料の無料化など、先進水準の社会保障への抜本的拡充を進め、憲法25条の生存権を保障する水準へと引き上げる。 その財源は、国民全体で、その力に応じて支える必要があります。もちろん、その場合も、所得の少ない人に重くのしかかる消費税に頼る道は採りません。財源は、「応能負担」の原則に基づき、累進課税を強化する所得税の税制改革によって賄う。 以上、この「提言」の方向こそ、県民の安心・活力・発展につながるのではないか。
福祉保健部長
社会保障の機能強化・機能維持の為の安定財源確保と財政健全化という大きな目標については、社会保障と税の一体改革とも同じ方向性にあり、子育て、医療、介護、障がい者施策や就労支援等、幅広く社会保障の現場を担っている県としても、共通の認識である。そのために歳出の見直しや税制改革が必要という事も一般論として理解できる。具体的な負担と給付のあり方については、今後、国民的な議論が必要と考えているが、消費税は、若年層、高齢者など世代を通じて広く負担するものであること、景気に左右されにくいものであることから、社会保障の財源としてふさわしいと考えている。一方で、社会保障と税の一体改革については、税制の議論に重点が置かれ、社会保障の将来像が明らかでない面がある。県としては、住民に身近な福祉サービスを担う地方の立場から、今後の社会保障の制度設計に地方の実情が反映されるよう、これからも積極的な提言を行っていく。
堤県議
消費税が社会保障の財源としてふさわしいとはどういう事か。消費税は増税してはいけないと言う立場に立つべき。大分県だけでこの目標を達成すると言う事はできないが、国に対してもこの提言を会議の中などに出して頂きたい。
福祉保健部長
各省庁に出向いた時には、ご提案については話していきたいと思う。

3 TPP問題について
堤県議
 TPP交渉について、政府は米国と事前協議を始めましたが、昨年12月23日には大分県保険医協会が反対集会を、先日の2月28日には大分県TPP交渉参加阻止共闘会議とJAグループ大分が大規模な「TPPの幻影と真実に関する講演会」を開催しています。これらには、多くの医療や農林水産業関係者、一般市民が参加しTPPの危険な内容を告発し、交渉中止を訴えていました。2月7日の日米協議では、日本側が「センシティブ品目の配慮を行いつつ、すべての品目を自由化交渉の対象にする。」「関税以外の21分野に対応する用意がある。」と表明しました。アメリカ業界側は、対日要求として「コメなどの重要品目の例外扱い排除、牛肉の月齢制限撤廃」「かんぽ生命と共済の競争条件の改善」「投資家対国家の紛争解決(ISD)条項の導入」等を要求しています。このような要求に対し、政府の対応は「配慮」をお願いするという弱腰となっている。また交渉過程の情報公開でも、ニュージーランド政府の発表文書では、「TPPプロセスの初めは、そのような書類が率直で生産的な交渉を容易にするために秘密に扱われることについて、それは同意しました。」と公式に交渉の内容について4年間は秘密に扱うと言っている。これは今後の日本の交渉にも大きく影響する問題だ。先日の国会でも、わが党の笠井亮衆議院議員が「米側に懸念事項を踏まえた質問リスト」の国会への提出を求めたら、「相手国との信頼関係に配慮する必要があり、そのままの形で公開することは困難である」と答弁しました。まさにこれが政府の対応だ。「国益を守る」と言いながら情報も開示しないのでは、国民の利益を守ることなど到底できないではか。知事は、12月議会の私の質疑に対し「日本の国益をしっかり主張するとともに、国民生活や国内産業への影響についてしっかり情報を開示し、議論を尽くすことだ。」と答弁しているが、このようなことにならないことが、ニュージーランド政府文書や国会の中で明らかになったではないか。情報が開示されないまま交渉になれば国益は当然守れませんし、国民には闇の中で結果だけが押し付けられることになります。明確に交渉中断を政府に求めるべきです。
知事
私は、TPPについて政府に求めるべきは、交渉経過や内容、とるべき対策などについてしっかり情報提供を行うとともに、国民的議論を経た上で結論を出してもらう事だと考えています。TPPは、アジア太平洋自由貿易圏に向けて唯一交渉が行われている枠組みであり、将来アジア太平洋地域の実質的な基本ルールとなる可能性があります。そのため、わが国が交渉に参加せず何にも主張できないまま、最終的な貿易の枠組みを受け入れざるを得ない状況になった時は、日本経済に不利が生じることになると考えています。昨年11月に野田首相がTPP交渉に参加する方針を表明したが後、今年に入る交渉参加に向けた関係国との事前協議においてすら、交渉参加への前提条件や関係国に業界からの要求が出されており、後から参加することの不利さを痛感させられた所です。まして、わが国にとって不利な内容が決定された後では、わが国の選択は大変限られてくる。まずは交渉に参加し、わが国にとって有利なルールとなるよう、政府としてしっかりと国益を主張していくことが大事であると考えています。交渉に当たっては、相手国の主張など、様々な情報が得られるわけですから、国民生活や国内産業への影響について、情報を開示し、デメリットに対する対策も明示しながら、十分議論を尽くすことが重要だと思います。近々、大分県でも政府のTPPに関する説明会が開催されることになっています。TPPについてはこれからが大事なところであり、政府としてしっかり情報提供を行い、国民的な議論を経て、納得できる結論となるよう努力して頂きたいと考えています。
堤県議
JAの講演会で「アメリカの狙いは、関税撤廃と非関税障壁の撤廃に軸があります。深刻なアメリカ国内の高失業率等を改善させるためにドル安を誘導し、TPPへの日本加盟を求めている」という話もあった。TPPによってアメリカへの輸出が増えるわけではない。それよりアメリカ資本が流入して、日本の金融も投資も、当然農業もアメリカの利益のための餌食となってしまう。日本が取るべき道は、「内需拡大で国内消費を増やすこと」を強調していた。私もこの方向こそ日本が取るべき道だと思う。TPPに参加すれば遅いのです。中止を求め、内需主導の経済政策への転換こそ必要だ。FTAAPでは、自由貿易をアジア太平洋地域に広げ、日本のGDPは国際的にも高いから、ここに外国の資本が入ってくる。日本の国民の食糧主権等の規制がなくなっていけば、様々国から入ってくる、それではなく貿易のルールというのは、自国と他国の国民を守ると言うのが基本であるから、対等平等の、互恵のルールを確立すべきである。この立場に知事として立つべきではないか。
知事
大事な事は、日本の国民生活と国の経済発展を守っていくという視点で対応していかなければならないと思っている。TPPとはまったく無縁で関係を遮断して、そして内需振興だけで日本の経済将来があり得るのかどうかと考えるとそれは難しいと考える。やはりアジアの活力を取り組みながら日本の経済社会発展基本に置かざるを得ない。そういう中で、国益を守っていく大事。そういう考えに立ってTPPに対処していく事が大事だと考えている。
堤県議
TPPは輸出産業の利益を守るための政策協定である。内需を増やして経済成長を国内でやっていく、その妨げになるTPPには是非反対の立場をとるべき。

4 県民の安心・安全について
(1)原発再稼動問題について 
堤県議
福島原発の事故については、事故の全容が解明されていないにも関わらず、政府は、原子炉が安定した「冷温停止状態」であるとし、「収束宣言」を出している。しかし福島県議会では、実態解明には全く至っていないと「収束宣言の撤回を求める意見書」を全会派一致で採択している。そしてストレステストに対しても原子力安全委員会の委員長自らが、「一次評価だけでは安全性の確認が不十分」と指摘しているにもかかわらず、政府は原発の再稼働の方向性を明らかにしました。九州電力の玄海原発や川内原発、四国電力の伊方原発のすべてが今停止状況になっている。4月までには全国すべて54基の原発が停止になります。これまでも議案質疑の中で、原発の非安全性を訴えてきたが、県として原発の再稼働を許さないという立場に立つべきと考えるが、認識はどうか。
商工労働部長
原発の再稼働については、先ず、首相と関係3閣僚で安全性の確認を行い、地元自治体に説明し、地元のご理解を得て再稼働決定を最終判断するという国の考え方が最近明らかにされた。発電量の3割を占める原子力発電の全てを停止させることは、国民生活や経済活動に多大な影響を及ぼすことが危惧される。少なくとも当面は、原子力発電について、国及び電力会社の責任において、しっかりと安全性を確保し、住民のご理解を得ることが重要であると考えている。
堤県議
エネルギー政策の転換をやっていけばエネルギー需給は調整できる。県としてもその立場に立つべき。
震災がれきの県としての基本的な立場はどうか
生活環境部長
震災ガレキについては県民の安心安全が第一だと思っている。ガレキは基本的に市町村の権限になるが、安心安全という立場から支援していきたい。
堤県議
原発の再稼働は許さないという立場をとるべき。

(2)地域防災計画について 
堤県議
大分県は伊方原発から45`しか離れていません。 国は、2月14日、防災指針検討ワーキンググループによる「原子力発電所にかかる防災対策を重点的に充実すべき地域に関する考え方」を発表しました。プルーム通過時の被ばくを避けるための防護措置についての目安は50kmと想定され骨子も出されているが。この提案について県と地域防災計画のなかにどう反映させていくのか。
生活環境部長
安定ヨウ素剤に関する提言について
原子力安全委員会の防災専門部会被ばく医療分科会より、「原発から50q圏内では、安定ヨウ素剤の各戸事前配布や屋内退避期間中配布も検討されるべきである」との提言があり、近く専門部会や原子力安全委員会にも報告される事となる。
安定ヨウ素剤の備蓄について
伊方原発から50`県内には約4千人が居住しているが、県では、安定ヨウ素剤1万人分を備蓄している。事故発生時には、職員等が現地に搬入し、被ばくの恐れのある住民に対し、医師等が副作用の危険性等を説明した上で、服用を希望するものに投与する事としている。
地域防災計画への反映について
国では、現在、原子力対策特別措置法や防災基本計画原子力災害対策編の改定を進めている。また、原子力施設から概ね30q以内を防災対策重点地域とする方向で、防災指針の見直しも進められ、近々まとまると聞いている。こうしたことから、提言内容を地域防災計画にどのように反映させるかについては、国の見直しを見極めて対応していく。

5 米海兵隊による日出生台演習の拡大と県道走行について
堤県議
 日出生台演習場で、米海兵隊による155ミリりゅう弾砲等の演習が2月10日から10日間行われた。この間693発の砲撃を行い、うち7日間も夜間訓練が実施された。これはこれまで最大規模の訓練だ。さらに、2月10日の夜間には、県道川上玖珠線を走行するという前代未聞の事件が発生した。地元からも「たまたま今回は発見されたが、これまでも走行していたのではないか。」という声が聞こえてくる。県として、このずさんな行動に対して毅然と抗議し、訓練中止を防衛省に求めるべきではないか。
生活環境部長
訓練拡大の認識について
日出生台演習場における米軍の実弾射撃訓練については、県民の安全安心を確保し、訓練拡大につながらないように、ほかの演習場にはない「日出生台演習場の米軍使用に関する協定」を九州防衛局との間で結んでいる。今回の10日間の射撃訓練では、砲射撃訓練が8日、小火器訓練が二日行われた。砲射撃については、九州防衛局から射撃数の正式な公表はないが、7日間行われた夜間訓練も21時までに終了しており協定に定める日数、規模の範囲内で訓練は実施されたものであり、訓練拡大とはとらえていない。
訓練中止の要請について
訓練の実施については、国の専管事項ではあるが、この訓練に対する県の基本姿勢は、将来にわたる縮小・廃止であり、これまでも機会あるごとに国に要請を行っている。
県道走行への抗議について
今回の米軍車両の県道走行に対しては、翌日直ちに、四者協として九州防衛局現地対策本部長に対し、事実関係の確認と再発防止策の徹底について申入れを行った。また、私も現地対策本部に出向き、直接、同様の申し入れを行った。
堤県議
これを訓練拡大という認識がなければ、国に対して縮小廃止を言っても、届かけないではないか。
生活環境部長
繰り返しにはなりますが、協定には、射撃数や夜間訓練日数規定がない。そのため、協定の範囲内で実施されたもので訓練拡大とは捉えていない。
堤県議
協定は、今年改定になるが、今回の教訓も含めてどういう形で締結するのか。
生活環境部長
しっかりと検証した上で、地域住民の意見を聞きながら、地元一市二町と協議したいと考えています。
堤県議
本気になって縮小廃止を求める立場に立ってもらいたい。

6 地域主権改革関連について
堤県議
国の出先機関の廃止問題について
 地域主権改革において、国の出先機関を移譲するという問題が審議される中、本県は九州広域行政機構を創設させ、「まるごと受け入れる」という方向性を打ち出しています。しかし議論のみで全くその内容が明らかにされていない。国土交通省の出先機関を受け入れた場合、245兆円もの建設国債も地方に移譲される危険性もあります。財源論も不明確なまま移譲の話だけが進んでいる。国の責任を放棄するものであり、中止を求める声は地方の市町村長からも上がっています。県としても中止を求めるべき。
総務部長
九州広域行政機構は、国の出先機関の原則廃止の方針に呼応して提案したものであり、現在の出先機関の事務・権限・人員・財源等を、より地域に身近な機構に丸ごと移譲しようとするものである。出先機関の丸ごと以上が実現すれば、現在の地方整備局等の専門性・機動力がそのまま機構に移ることから、今までの役割を十分果たしつつ、住民の意思をこれまで以上に反映させることが可能となる。一部の市町村長が懸念している大規模災害など緊急時の対応については、現行の災害対策基本法等の仕組みを参考に、国が機構に対し必要な指示を行えるような制度を構築すれば、全国の他の地域の出先機関との人員や資機材の相互動員による広域的な対応も可能と考える。維持管理等に必要な財源についても、丸ごと移譲されるべきものと考えている。そのため、財源を確保する制度的担保が必要であることを、国に対し強く主張している。引き続き、地方分権改革の流れを止める事のないよう、市町村の理解も得ながら機構の実現に向け取組んでいく。
7 国家公務員の給与削減について 
堤県議
国家公務員の給与削減法案が、参議院で通過成立した。この中で地方公務員についても引き下げにつながりかねない附則を法律に盛り込んでいる。法律のように平均7.8%もの給与削減になれば、地域経済や地方自治体に与える影響は莫大なものになる。労働運動総合研究所は、国家公務員等625万8千人の賃金が7.8%削減されれば2兆7,073億円の減少となり、家計消費額も2兆231億円の大幅減少になる。さらに国と地方の税収も4,213億円の減少になってしまうと試算している 仮に本県職員給与の7.8%削減が実施されれば、削減額は約103億7,900万円で、その消費に与える影響は約36億1,800万円にもなり、税収減も62億300万円と推計されています。 そして今回の国家公務員の給与削減は、さらに民間の賃下げを加速させ、内需を縮小させ、地域経済にも大きく影響を及ぼす。震災復興のための財源は年間320億円もの政党助成金こそまず止めて、復興財源に回すべき。県として、国に対し給与削減を中止するよう求めるのと同時に、附則があろうと「県は職員の給与削減を行わない」と明言すべきである。

知事
今回の特例法に基づく給与削減は、国家公務員にとって厳しい内容とは思いますが、国の厳しい財政状況や東日本大震災に対処する必要性から、国が独自に判断したものと考えています。他方、地方としては、職員の給与は、給与の公民比較に基づく人事委員会勧告を尊重すべきであるという基本に立ち、職員団体との話し合いを経て、議会の議決により決定することが基本であると考えている。また、本県では、厳しい財政状況を考慮し、他県に先駆け、大幅な定数削減や級別構成の見直しなど、総人件費の抑制に前広に取り組んできた結果、これまで約455億円の削減効果を上げてきました。したがって、給与決定の基本的な考え方や地方が国に先んじて行財政改革に取り組み、総人件費の抑制に努めてきたことを考慮すれば、国が独自に給与を削減すると言う事にはならないのでないかと考えています。また、国が地方にも給与削減を強いるようなことはすべきではないと思っています。このため、これまでも、九州地方知事会や全国知事会を通じて、国に対して、「これまでの地方の独自の行革努力を踏まえ、地方交付税や義務教育費国庫負担金を減額するなど、国が地方に対し給与削減を実質的に強制することのないよう」に要望してきた所です。今後とも、地方の考え方を、国に主張してまいります。なお、大分県においても総人件費の抑制は重要な課題です。職員定数のゼロベースからの見直しなどによる適切な定数管理や給与制度の適切な対応を通じ、引き続き総人件費の抑制を図り、職員の給与について県民の理解を得られるよう努めてまいります。
堤県議
法律に準じて削減はしないが、今後とも総人件費の抑制を行うと理解したが、実質的には削減を行うと言うことにつながりかねない発言である。国の判断だからではなく、明確に削減を実行させないという事が県として大切な取組である。県内にも多くの国家公務員が生活している。地域経済に大きな影響が出る中小業者廃業にもつながる。県として国に国家公務員の給与削減をしないようにあげるべき。
知事
国の措置は国の独自の判断に基づくもので、地方は既に行財政改革に取り組み成果を上げているそこも理解をしてもらいたいと言っている。地方交付税や国庫負担金を削減すると言う事によって間接的ではあれ地方公務員や教職員の給与削減につながるようなことはやってくれと言っている。今我々が言える事は、そういう事ではないかと思っている。
堤県議
地域経済を守るという立場に立つべき。










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